10年で1度しかなかった貴重な試合 | ヤクルトが好き

バンデンハーク

2021年5月28日(金)
オリックス[9-2]ヤクルト(京セラドーム大阪)

オリックスに相性がよかったはずのバンデンハークが打ち込まれた。チームで今季最短となる0.2回ノックアウト。試合前に入れたアイスコーヒーの氷がすでに溶けそう。

1回持たずに先発投手が降板したのは高津臣吾監督が就任後初めてのことでもあった。167試合目で初である。0.6%の確率だ。普通に考えたら起こらないといっても差し支えはないし考慮に入れない事象だろう。でも起きてしまうこともあるのが野球である。

調べてみると先発投手が1回を投げきることができず降板したのは2019年の館山昌平以来だった。ただしこれは引退登板であり事情が違う。さらにさかのぼってみると2015年の風張蓮の名前が出てくる。これも危険球による退場であり、少し(なのか? )事情が違う。

純粋に打ち込まれることでの1回途中ノックアウトは、2014年8月26日の木谷良平(現打撃投手)以来およそ7年ぶりだった。ちなみにその3週間前には──近藤一樹さんとトレードされた──八木亮祐が1回を投げきれなかった。これも故障によるものであり、打ち込まれたわけではない。その前、2013年、2012年は1度もなかった。

つまり2012年から今年までの10年間で木谷のただ1度しかなかった1回もたずにノックアウトが現実に起きてしまったのが昨日だった。10年間に1回しか起こらなかったことを画面越しとはいえ見ることができたのは、ある意味貴重な体験だったのかもしれない。そして野球とはそういうものなんだなぁとしみじみ。

今の時代はたくさんの数字がインターネットはもちろん、新聞上でも、中継中にも、スコアボード(神宮はさておき)にも表示されている時代。そのどれもが過去に起こったことから導き出されている。

打率1割のバッターは、これまでの打率が1割だっただけで今日も明日も打率1割かというとそういうわけではない。

数字やオカルト的なジンクスはぼくも好きだ。でも、それはあくまで過去から傾向を出したもの。確実な未来とは違うんだよね。成績とは性質が違えど、それを思い出したバンデンハークのノックアウトだった。少し水っぽいアイスコーヒーはまだほんのり苦い。

試合結果:https://www.yakult-swallows.co.jp/game/result/2021000411
※ヤクルト公式HPより

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